「最近のお客さんは、AIに聞いてお店を探しているらしい」
「Googleマップの対策はしているけど、それでAIにも紹介してもらえるの?」
店主の方から、こうしたご相談が増えてきました。
答えを先に言うと、Googleマップ(MEO)を整えるだけでは、すべてのAIには届きません。AIによって、情報を取りに行く先が違うからです。
この記事では、AIごとの情報の取り先の違いと、お店がどこに何を整えておけばよいかを、地域のお店の目線で解説します。
AIは「どこか」で調べてから答えている
ChatGPTやGeminiなどのAIは、覚えている知識だけで答えているわけではありません。
「船橋で予約できる整体は?」のような質問を受けると、AIがウェブを検索し、見つけたページを読んで要約して答えます。回答に出典のリンクが付いているのは、そのためです。
ここで大事なのは、その「検索」をどこでしているかが、AIごとに違うということです。
つまり、お店の情報がどの検索エンジンに、どんな形で載っているかによって、AIに紹介されるかどうかが変わってきます。
AIごとの情報の取り先(早見表)
主なAIと、情報の取り先、お店にとっての入口をまとめると次のとおりです。
| AI | 主な情報の取り先 | お店にとっての入口 |
|---|---|---|
| Gemini/Googleの「AIによる概要」 | Googleの検索データ | Googleビジネスプロフィール(MEO)・Google検索 |
| ChatGPT | 主にBingの検索データ+自社の仕組み | Bing検索・Bing Places・口コミサイトなど |
| Claude | Brave Search | Brave Search(地域の店舗情報は少なめ) |
※各社とも仕組みを公表していない部分が多く、調査によって結果が違います。表は2026年9月時点の傾向です。
ClaudeがBrave Searchを使っていることは、Anthropicが2025年3月にサブプロセッサー(業務の委託先)の一覧に載せたことで知られるようになりました(Simon Willison氏の記事)。
ChatGPTとBingの関係は、調べ方で数字が変わる
ChatGPTの引用元がどれだけBingと重なるかは、調査によって大きく違います。
- 87%:Seer Interactiveが2025年2月に100件の質問で調べたところ、ChatGPT検索の引用の87%がBingの上位結果と一致(Seer Interactive)
- 27.4%:AI+Automationが2026年4月に400問で追試したところ、一致率は27.4%。ChatGPTが内部で追加の検索をする分まで追いかけると、一致率が下がった(AI+Automation)
同じテーマでも、質問の数や数え方で結果がここまで変わります。
「ChatGPTはBingを参考にしていることが多いが、それだけではない」と、数字よりも傾向で読むのがおすすめです。
Googleでも「検索の上位=AIに引用される」ではなくなっている
Ahrefsの調査では、Googleの「AIによる概要」で引用されたページのうち、通常の検索で上位10位に入っているページは38%でした。1年前の同じ調査では76%だったので、半分に下がったことになります(Ahrefs、Search Engine Journalの報道)。
検索順位を上げるだけでは足りない、ということです。
MEO(Googleマップ対策)はどのAIに効く?
Googleマップで見つけてもらうための対策(MEO)は、AIによって効き方が違います。
Gemini・AIによる概要:効く
どちらもGoogleのサービスなので、Googleビジネスプロフィールの営業時間・カテゴリ・写真・口コミは、Googleがお店を理解する材料になります。MEOに取り組んできたお店は、そのまま強みになります。
ChatGPT:間接的に効く
Googleのプロフィールが、そのままChatGPTに使われるわけではありません。
そこで、Bing版のお店の登録であるBing Places for Businessにも登録しておきましょう。Googleビジネスプロフィールから情報を取り込めるので、手間はそれほどかかりません。
Claude:今のところ効き目は小さい
Brave Searchは、地域のお店の情報がまだ少なめです。
無理に追いかける必要はなく、自社サイトの情報を正確にしておけば十分です。
すべてのAIに個別の対策をする必要はありません。
まずGoogleとBingの2つを押さえれば、主要なAIの大部分をカバーできます。
どのAIにも共通して効く3つのこと
- 表記をそろえる
店名・住所・電話番号・営業時間を、自社サイト・Googleビジネスプロフィール・Bing Places・ポータルサイトで同じにします。ずれていると、AIがどれを信じてよいか迷ってしまいます。 - 他のサイトで紹介される
地域のメディア、商工会議所の会員紹介、取引先のサイトなど。自分のサイトで「おすすめです」と言うより、第三者が書いた紹介のほうが信頼されやすくなります。 - 質問に答える形で書く
「料金はいくら?」「駐車場はある?」にすぐ答える文章、表、よくある質問を用意します。書き方のコツは「ChatGPTに引用されるサイトの3つの共通点」にまとめています。
プリンストン大学などの研究チームによる論文では、ページに出典の明記・引用・統計を加えると、AIの回答の中での露出が30〜40%程度上がった一方、キーワードの詰め込みには効果がありませんでした(GEO論文)。
ただしこれは実験環境での結果で、実際のAIでも同じ効果が出るとは限りません。
数字に振り回されないために
AI検索についての調査は、ほとんどが民間企業によるものです。
先ほどのChatGPTとBingの例のように、調べ方によって数字は大きく変わります。
しかも、AI側の仕組みは数か月単位で変わっていきます。
「今月はこれが効く」を追いかけるより、正確な情報を、複数の場所に、同じ表記で置いておくこと。結局はそれが、いちばん長持ちする対策です。
お店が今日からできるチェックリスト
- Googleビジネスプロフィールの営業時間・定休日・写真が最新になっている
- Bing Places for Business に登録している(Googleから取り込み)
- 自社サイトの店名・住所・電話・営業時間が、プロフィールと一致している
- 自社サイトに「よくある質問」がある
- 地域の団体やメディアの紹介ページに載っている
Linplanでは、サイトの制作と一緒に、Googleビジネスプロフィール・Bing Places の整備や表記の統一まで対応しています。
詳しくはAEO・GEO対応とは・料金ページをご覧ください。